理事長の挨拶 (2022年3月1日 神家連詩より掲載)
新しい年を迎えて思うこと 理事長 涌波 和信
新年を迎えて早々に津波の襲来、忘れてはならない27年前の震災を思い出します。 一方、 デルタ株からオミクロン株に変わり、 神戸市でも新型コロナウイルス感染者の急速な拡大が 懸念されます。 くれぐれも手洗い、うがいにてご自愛ください。
新年度より高校の保健体育の授業で 「精神疾患」 が取り上げられます。 厚生労働省はかっ ては、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病を四大疾病としていましたが、アルツハイマー 型認知症なども含めた 「精神疾患」 が2017年には420万人となり、これを含めて五大疾病 と指定しています。 「およそ5人に1人以上が生涯に1回は 『「精神疾患』を体験」 「約 75% は24歳までに発病」 「15歳~39歳の最多の自殺」 などを記し、 運動や食事、睡眠などの調 和の取れた生活とともに早期発見、早期治療にてうつ病や摂食障害などの疾病治療をする重要性が詳しく説明されています。
神戸市としても家族会からの請願による自立支援医療費 (精神通院医療) 制度には令和2 年度には46億7815万円を、さらに精神科入院に4029万円支給されています。 制度の内容は他市と全く異なり厚くなっています。 今までの家族会活動の努力の賜物です。
現在、神戸市では、 PSW の資格を持つ2名の職員を配置した各区役所のあんしんすこやか窓口 市内 19 か所の障害者相談支援センター、 各区の障害者地域生活支援拠点、 発達障害 者の相談窓口社会福祉協議会、 自立支援協議会等々家族や当事者の相談窓口を設けています。 また、自ら精神科訪問看護ステーションを設立して、 短時間の診察での投薬治療を避けることに努めている精神科診療所もあります。
神家連は様々な活動を通じて、こうした行政の相談窓口、精神科訪問看護ステーションと の連携を深める努力をしていきます。 今後とも神家連へのご支援ご鞭撻をよろしくお願い致 します。
神家連
沿革
2005年(平成6年)2月
任意団体 神保連 設立
参加家族会:5家族会
2009年(平成21年)9月
任意団体 神戸市精神障がい者家族会協議会を発足
参加家族会:7家族会
2021年(令和3年)9月
特定非営利活動法人神戸市精神障がい者家族会連合会 設立
参加家族会:10家族会
設立した目的
精神障がい者に対する自立と社会参加促進に関する事業、精神障がい者とその家族に対する相談支援事業、地域社会に対し社会啓発および広報活動する市民活動の支援に関する事業を行い、精神障がい者福祉と地域福祉の増進に寄与する事を目的とする。